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川本 康司; 笹尾 英嗣
no journal, ,
超深地層研究所計画では、「深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備」を目標の1つとして、地下水の流動経路となる透水性割れ目に関する調査を進めている。この一環として、透水性割れ目の特徴を把握するため研究所の深度300mボーリング横坑において実施されたボーリング調査で確認された湧水点について調査を実施した。ボーリング孔の湧水量は、深度5m付近から増加し、深度12m付近と深度15m以深において急増し、最終孔内湧水量は毎分5.1リットルであった。湧水状況をカメラで確認した結果、深度6m付近から深度17m付近までの複数箇所で湧水の噴出が認められた。また、湧水は低角度と高角度割れ目の双方で認められ、割れ目全体から湧水するのではなく、割れ目の一部から噴出していることを確認した。ボーリングコアとBTVの観察から、深度6.15m付近及び深度16.54m付近の湧水割れ目は高角度で、一部充填されていることがわかった。ただしBTVでは湧水状況を確認できなかった。以上のことから、割れ目全体から地下水が湧出するのではなく、割れ目充填物の隙間が水みちとして機能していることが示唆された。
石橋 正祐紀; 笹尾 英嗣; 吉田 英一*
no journal, ,
岐阜県瑞浪市で進めている超深地層研究所計画では、「深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備」を目標の一つとしており、その一環として地下水の流動経路となる透水性割れ目に関する調査手法の検討を進めている。本研究では、深度300m研究アクセス坑道で実施した壁面地質調査及び岩石試料の薄片観察に基づき、透水性割れ目とその他の割れ目の地質学的特徴を比較・検討した。その結果、割れ目充填鉱物及びその周辺母岩の変質の有無によって、割れ目の透水性が識別できる可能性が示唆された。